第9章 ◎子供な大人の助言
最近、雅紀がおかしい。
おかしいっていっても、
最後は必ず笑顔の雅紀に戻ってる。
だから、私も忘れちゃうけど
やっぱりおかしい。
「!なにボーッとしてんの?」
車を運転してるロングヘアーのユキ
今日はアップにして青のミニドレスを着てる
そんなユキに笑われてしまった。
「あ、わかった。
千葉田舎だなーなんて思った?」
「え?そんなことないよ。
まだ引っ越して2週間だよ?」
そう。
ずっと暮らしてた千葉から引っ越して、
東京に引っ越してきた。
その理由は、
裕典のプロポーズを前向きに考えるため
きっと実家にいたら、
雅紀との記憶や思い出からは離れられない。
結局、私を動かすのはいつも'雅紀'なんだ。
「そのネックレス、ずっとしてるね
誰かからもらったの?」
ユキに首につけてるネックレスを
指差されて少し微笑んでしまった。
「あ、裕典くん?」
「…………うんん……サンタ、さん?」
「はは、なにそれ」
ハートのダイヤが綺麗なピンクで輝いてて、
それはいつかのクリスマスに貰ったネックレス
ずっと大事にしてる大事な人からの贈り物