第3章 LOSER【R18】
「今夜の虎徹さんは……
本当に可愛らしいな。」
「はあッ!?
何言っちゃってンの、バニーちゃんってば!」
バーカウンターに2人で並んで飲んでいると、俺をじっと見つめたバニーが突然そんな事を言い出した。
そりゃ、ドキッとしたよ。
心臓がバクバクしてる。
けどさ、まあ俺もそこそこ酔ってたし、こういう危険な雰囲気を上手くはぐらかせる程度には大人だから。
「何かあったんですか……今夜。」
「ん……いーや。
別に何も無いよ。」
ホラまた……痛いくらいに心臓が高鳴った。
やっぱ分かンのかな?
俺がついさっきまであんな……アブノーマルなプレイに耽ってたコト。
だけどそんなの、バニーには絶対知られたくねェ。
バディだからってだけじゃなくて……
だって、俺……バニーのコトが………
「そー言うバニーちゃんも今日は随分とご機嫌じゃね?」
なーんて話を逸らそうと適当に振ってみる。
まあ実際、今夜のバニーは何だか楽しそうなのは事実だし。
「ふふ……分かります?」
俺が適当に言い出した話題に、意外にもバニーはあっさり乗って来た。
「へ……?
マジで何かイイコトあったの?」
「僕ね、やっと手に入れたんですよ。
ずっと欲しかった僕だけの玩具。」
そう言って嬉しそうに微笑むバニーはスッゴク艶めかしくて………
俺はゴクリと喉を鳴らしちまった。