第2章 愛はどこに【R18】
ぼんやりと歩く。
ここゴールドステージの治安はいいもんだ。
夜でも、ふらふら出来る。
………………
俺は考えていた……
誰を思って……知佳さんを抱いていたのか……
最後、窒息しそうになりながら
果てた彼女の白い肌は
薄暗い中でもわかるほど、顔が赤くて
俺はその白さと、赤らんだ顔を想像した……
あの色を……俺は、知っている…………
「バニー……」
「あれ?虎徹さん?どうしたんですか?こんなところで珍しい」
目の前の店からバニーが出てきた。
「あーいや、ちょっと一人で……飲んでた……」
言えるワケねーよな。あんなこと……
相棒にも言えない秘密を抱えてる……
「ふうん、、、その割には……」
「ん?」
「貴方、艶っぽい顔をしていますよ?」
「だっ!?な、何言ってんだッ!?バニーっ!?」
「ふふ……冗談ですよ……」
そう言って俺の顔をじっと見てくるバニー……
「な、何だよ……」
「いや、あながち冗談でも……ないかな?」
「はぁ?」
「まぁいいですよ。お互いあるでしょ?プライベートが、ね?」
「はぁ~……ま、そうだな」
「今から飲みに行きますか?」
「あー少しだけ、付き合ってくれっか?」
「いいですよ。この先にゆっくり飲める店があるんです」
「おっ、いいね~バニーちゃん」
バニーの知らない俺。
俺の知らないバニー。
そんなの当然だ。
だけど……
この胸の奥に感じる痛みを……
俺は知っている。
だけど、それもまた……
バニーの知らない俺なんだ……
な、バニー…………
end