イケメン戦国~天下人の妹になる気はないか~ 番外編
第2章 大人になった君
大人になったことで可愛らしさの中に大人の色気も混ざったような雰囲気の雪月。
元々のもちもち頬っぺたはほんのりと薔薇色に染まり、水色の大きな瞳は若干潤んでいるように見える。桃色の少しぽってりとした唇。真っ白な髪の間から見える真っ白な項。
絶世の美女ともいえる雪月の容姿に、信長は生唾を飲み込んだ。
「兄様...」
雪月は信長の胸元に手を添え、少しずつ体重をかけてくる。
(ま、待て、落ち着け俺!相手は雪月だ、妹だ!いくら美人になったとはいえ、妹なんだぞ!)
必死に自分の理性と戦う信長。しかし...
「雪月、降りr「嫌」!」
「?!」
「兄様、雪月のこと、嫌いなの...?」
雪月の大きな瞳には涙が溜まり、今にも零れ落ちそう。
(ああぁぁ!どうしたんだ雪月?!これも何時もの戯れなのか?!だとしたら質が悪すぎるぞ!あぁでも、雪月を泣かせるとか...)
葛藤するうち、雪月は完全に信長の上に馬乗りになった。
そして...
「兄様...」
少しずつ、その可憐な唇を近づけて来たのだ。
(ああぁぁ!もう、こうなりゃヤケだ!)
思わず目を閉じて顔を近づける信長。
後数センチで二人の唇が合わさりそうになったその時...
「にいしゃま!」
幼い雪月に呼ばれた気がして目を開けると、そこには見慣れた幼い姿の雪月が。