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最愛 【黒子のバスケ】

第14章 黒須みさき16歳


「あたし…16歳の冬日本にいた。少しだけ秀徳に通ってた」





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11年前


高校1年3学期


「黒須みさきです。よろしくお願いします」


「ロスから来て分からない事だらけだと思うから、みんな色々教えてやってくれ。黒須は制服が間に合ってないからしばらく指定外のものになる」


黒板の前に立たされて自己紹介を済ませると自分の席に着いた。


「久しぶりなのだよ」

「真ちゃんひさしぶり。覚えててくれたのー?」

「細かな記憶は定かではないが、遊んだことや名前は無論覚えている。今日のさそり座は6位。これをやるのだよ」


なんでか突然占い結果を言い始めたと思ったら赤ちゃんのおしゃぶりをくれた。


「…なにこれ?」

「ラッキーアイテムだ。登校初日になにかあっては興がさめるからな」

「あ、ありがとう…」




「はははは!真ちゃーんいきなりやめろよな。黒須ちゃんマジ困ってんぜー!」


軽い感じで話しかけてきたセンター分けの男の子は真ちゃんと仲がいいのかバシバシと背中を叩いている。

「俺、高尾和成。よろしく」

「あ、よろしくお願いします」

ラッキーアイテムね。真ちゃんが占いに傾倒してるってことは大我に聞いてたけどあたしにまで用意してくれるなんて…
でもまだ友達もいないし真ちゃんいて良かった。


「それより、真ちゃんは……やめろ」

「えー?昔から真ちゃんなのにー」

「普通に名前で呼ぶのだよ」

あたしは真ちゃんのパパにアレルギーでお世話になってるから緑間先生って呼ぶのが慣れてるせいか緑間君って呼ぶのは何かものすごい違和感がある

だから、真太郎って呼ぶようになった。



冬休み中に帰国して今日初めての登校。
休み時間になると人懐っこい女子は帰国子女のあたしが珍しいのか結構話しかけてくれた。


「黒須さんって緑間君と知り合いなの?」

「ティーンになってからは1度も会ってないけど、あたし小さい頃少し日本にいてその時一緒に遊んでくれたから。すっごく親しいとかじゃないけど懐かしいお友達なの」


アレルギーで病院にかかって検査の待ち時間はいつも真太郎が遊んでくれた。

小さな病院で真太郎のお母さんは経理をしてたから、真太郎とはよく病院の応接で遊んだ

同い年なのにあたしに本を読んでくれたことははっきり覚えてる
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