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最愛 【黒子のバスケ】

第10章 near &far


耳に残った声がもうすぐ聞けると思ったらいつもは淡々とやるパッキングもすっごく楽しかった。

そして絶対忘れちゃいけないのがこれ。
キャブスとブルズのトレーナー。

試合を見に行く日に着てこうってNBAの公式通販で3人でお揃いで買ってお洗濯だけして大切に保管してた。

これを見るたびに早く試合が見たくて楽しみで楽しみで仕方なかった。

荷造りがこんなに楽しかったことって初めて。



ルンルンで荷造りをしてホテルに行く用意も済ませてから紅茶を淹れて飲んでいると最近頻繁に痛む太ももが今まで感じた中で一番強く痛み始めた。


なにこれ…
こんな時まであたしの邪魔したいの?

やっぱり消そう。

冬場に痛いってことは結構あったから真太郎のところに行こうと思ったらたまたま外科の先生が不在で、あたしの手術を執刀してくれた先生が今勤めてる病院に行って診てもらった時は精神的な物だと言われた。

この傷を見ることで自分が頑張ってきたと思えることも確かにあるけど、傷があることで治りきった傷が痛むって感じるなら消してしまいたい。

真太郎にも綺麗に消せるって言われてるし仕事がひと段落したら消す。

揉んだり温めたりして攣ったような痛みをやり過ごして、痛みに意識が集中しないようにテレビをつけてソファに横になった。

思い出したくもないことを無理矢理思い出させられてるようで苦しかったけど、大好きな人たちとの楽しい時間が待ってると思ったら自然と痛みは引いていった。

あたしはちゃんと笑ってるし楽しいって感じてる。
意識してやらなくても自然にそうできるようになった。

たくさん迷惑かけて、心配掛けたけどこれからはちゃんと恩返ししていくって決めたんだからもうあのことは思い出さない


「「おはよ」」

「おはよー!あたし用意できたよ」

「はやっ!着替てくる」

「みさき髪巻いてー」

「いいよー!」

日本で高校生活は送れなかったけど、今は心を許せる本当の友達と休日を思いっきり楽しんでる

絶対に誰も好きにならないって思ってたけど、すごく素敵な人にちゃんと恋をして幸せって感じてる

もう何も頑張れないって思ったけど、思い描いた仕事をして自立できてる。

あたしはあいつに何も奪われたりしてない
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