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最愛 【黒子のバスケ】

第10章 near &far


元々美しい人たちが合宿でさらに美しさに磨きをかけてステージの上で凌ぎを削る。

もう…みなさん美しすぎて…

綺麗な人はどんな表情でも綺麗だけど、やっぱり心の底から笑ってる笑顔はどんな人から見ても素敵に見えるんだと思う。

緊張していてもその緊張すら楽しめていて輝くような笑顔を見せてくれる人をあたしは推したい。


スピーチも社会貢献に対することや時事問題などを正確に捉える知性と世界的な問題の解決を心から願う誠実さなどで溢れていてあたしも見習うべきだなって関心すらしてしまう。


『どう?ピンとくる子いる?』
さっきのメイク騒動とは別人のように穏やかになって話しかけてきてくれる。

『今のところ12番の女性は本当に素敵だなって思います。笑顔も、貧困の子供たちに対するスピーチで見せた涙も心の底から湧き上がるものがあるなって感じました』

『あの子なら今年ダメでも来年も再来年も出れるはずよ。あたしも12番を推してるの』


全ての審査を終えていよいよNYの代表を選ぶ審議に入った。

あたしはやっぱり12番の女性が一番よかった。
慈善事業とか人に何か与える人はまず自分を一番愛してないといけないって思ってる。

自分を大切にしている人は外見にも表情にも表れる。

彼女は周りにも大切にされているだろうし何よりも自分を大切にしてるって感じたからあたしは12番を推した。

女社長とあたしを含めた女性審査員は皆12番だったけど男性審査員は12番と5番に分かれた。

お互いの候補のいいところを納得いくまで話し合って結果的に12番の女性がNYの代表となることが決められた。

出場者全員がイブニングドレスでステージに上がって運命の発表を待つ。

『ミスユニバース今年のNY代表は……NO.12』
番号が呼ばれた瞬間応援に来ている人たちと本人の歓喜の声が聞こえて綺麗な瞳から大粒の涙がこぼれる。

彼女はメイクは苦手みたいでいつも眉の形が違ってしまっていたけど今日は100点の眉毛だった。
きっとすごく頑張ったんだろうなって思うとあたしも涙がこぼれてしまった。

ティアラとタスキを受け取った彼女があたしのところに来てくれて高い身長をかがめてハグをしてくれる。

『今日眉毛とっても上手にかけました』

『そうね。100点よ』

そのあとも審査員全員とハグをしてNYの地方大会は幕を閉じた

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