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最愛 【黒子のバスケ】

第1章 視線の先


渋々でも納得してくれたさつきとドリンクを飲みながら周りを見渡すと見覚えのある金髪が目に入った。


「あれ??黄瀬くん??」


まさか黄瀬くんの言ってた結婚式って…
真太郎の結婚式だったってこと!?
真太郎と黄瀬君って知り合いなんだ。真太郎はそんなこと全然言ってなかったから知らなかった。

「そうそう!きーちゃんはみどりんと同じ中学でバスケ部だったから今でも仲いいんだよ」


「そうだったんだ。世間狭すぎ」

黄瀬くんはまだ私に気づかない。
まぁいつもとは全然違うし、久しぶりに会った友達とのお喋りに花が咲いているみたいで、仕事では見ることの無い黄瀬くんのリラックスした表情がとても可愛く見えた。

すごく背の高い紫の髪の人と、雑誌でも取り上げられている有名な経営者と楽しそうにお喋りしてる。


「みんなバスケ部だったんだよ。あと一人あたしの幼馴染がいるんだけど見当たらないなー。さっきまでいたのになー」

黄瀬君の人脈の広さに驚いてるとさつきがニコニコしながら教えてくれたけど、司会の声が響いて話は中断された。

「皆様、大変お待たせ致しました!新郎新婦の御入場です!どうぞ大きな拍手でお迎え下さい!!」


真太郎と玲子先生が入場してくるのが見えて本当に綺麗で涙腺が緩んでしまう。
玲子先生が私に気づいて手を振ってくれたから私も振り返した

真太郎と玲子先生は大学で知り合って先生が5歳年上。
すごく美人で頼れる私の憧れの人。

真太郎が研修医を無事終えられたことで結婚という事になった。


真太郎は最初から外科医を志していて、結婚の報告をしてくれた時に「いまはまだ半人前だが、玲子にふさわしい人になるべく人事を尽くしているのだよ」とか言って幸せそうに微笑んでた。

まさかあの堅物の真太郎がこんなに早く結婚するなんてびっくりだったけど2人が幸せそうで私まで嬉しくなった。



“ 結婚っていいね”なんてさつきと盛り上がってるけどあたしは恋愛はしない。

きっと結婚も一生しない。


でも人が幸せなのを見るのはすごく好きだから、友達には幸せになって欲しいって心から思ってる



恋愛できないのは自分の責任なのに心がチクリと痛んだような気がした
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