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最愛 【黒子のバスケ】

第4章 揺れる心


とにかく既に来ている二人をほったらかしにはできなくて玄関を開けた



「その恰好…忘れてたんでしょ」

「ごめんね…すぐ用意する」

呆れてるさつきにバツが悪くて小声で返したけど美緒はあたしよりもずっと下に目線を落としてる。


あたしそこまで小さくないんですけど…とか思ってたら見てたのは大我の靴だったらしい

「誰か来てるの?まさか彼氏!?」

驚いたような楽しそうなその目


でも残念

「違うよ。幼馴染。そー言えば黄瀬君とも友達だよ。ブルズの火神分かる?」

「え…火神ってあの火神大我?」

「そうそう」

あたしの言葉に美緒は何も言わないで靴とあたしを交互に見てる




「おい、大丈夫か?」

なかなかリビングに入ってこない私たちに大我が顔を出して声をかけてくると、美緒が声のする方に顔を向けた


「わ、本物……背たか…」

美緒は黄瀬君なんていう超有名人の彼氏がいるのに大我を見て目を丸くしている。

身長だって黄瀬君とそんなに変わらないけどな…



「この子が美緒」

「よう。いつもみさきが世話になってるみたいで」

美緒の事は大我に何度も話してたから、紹介すると保護者みたいなことを言われた

「あ、初めまして。こちらこそいつもお世話になってます」

ねぇ、ここ会社じゃないよ…とか思って笑ってたけど、リビングに入って食事の途中だったことを思い出した


「俺が片付けるから用意しろ。ほんとしっかりしろよ」

「悪いんだけど…」

「お茶だろ。出しとくからマジで早く用意しろ」

大我にも呆れられて自分の部屋に入って大急ぎで用意を始めた


もー…約束忘れるなんて最低
ちょー自己嫌悪…


軽くメイクをしてデニムと白いTシャツに着替えながらシューズクローゼットからヒールを選んで隣の棚からバッグを選んで…

その間20分


過去最速

「お待たせっ!」

「「はっや‼」」

「そんな急がなくていいのに」

「ちょっと落ち着きな?」



すごく急いで息が切れ気味のあたしに大我が紅茶をくれて美緒が座れるようにスペースを開けてくれた


そして…大我が私とさつきと美緒をぐるりと見て一言

「お前…色気なさすぎ」

「色気で勝負してないからいいの!」

「負け戦はしねぇってことな」

ちょームカつくんですけど…

「もう出かけるから!」

「おぉ。楽しんで来い」
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