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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


いつもより少し早く帰ってこれたからゆっくりお風呂に入って明日からの出張の用意を済ませて最近見始めた海外ドラマを見てゆっくり過ごす。

敏腕弁護士なのに超恋愛下手で失恋ばっかりしてる私服が激ダサのリーガルドラマ。
あるクライアントとの出会いで恋に落ちるって内容。

主演の女優さんはあたしが向こうで仕事をしていた時に何度かメイクさせてもらったことがあったからすっごく美人なことは知ってたのにメイクと服で激ダサに仕上げてあって、いい感じで枯れてる。

この枯れた感じあたしっぽいかも。弁護士さんみたいに頭よくないけど…
ドラマを見て笑ってるけどあたしだってこの歳で初恋なんだから同じようなもんだよね。

ドラマとか見ててもメイクに目が行って3回くらい見ないと内容が入ってこないから全然先に進まない。


今日も同じ回を2回見てやっと内容が分かって一人で笑ってたらスマホが震えて青峰君から電話がきた。

「もしもし」

普通に言いたかったのにDVDを思い出して笑っちゃう。

「何笑ってんだよ笑。誕生日おめでと」

「DVD見てた。ありがとう!でも明日だよ」

「もうそっちは日付変わっただろ」
そういわれて時計を見ると12時を少し回ったところだった。

「ほんとだ。変わってた」

「27だな」

「アメリカにいればあと半日は26だったのに。今から行こうかな」

「今から来てもこっち着いたら27だぜ?」

「確かに」

「明日も仕事か?」

「うん。朝から仕事なんだけど、夕方から黄瀬君の写真集撮るために北海道行くことになってるんだけど寒いのちょー苦手」

黄瀬君が写真集を出すんだけど撮影は北海道と沖縄っていう真逆の環境で撮ることになってる。沖縄は暖かいからいいけど北海道って聞いた時は泣きそうだった

「ロス育ちじゃしょうがねぇよな。北海道何泊すんの?」

「3泊だよ」

「風邪ひくなよ」

「うん。青峰君もまだ試合いっぱいあるから風邪ひかないでね」

「分かった。明日早いならもう切るぞ」

「うん。電話ありがとう。おやすみなさい」

「俺が話したかった。おやすみ」

さらりと言われた、話したかったって一言で勝手に頬が緩んだ。
そう思って貰えることが本当に嬉しかった。





青峰君におやすみって言ってもらうとよく眠れる気がする。
写真のドーベルマンを指で撫でてベッドにもぐりこんだ。
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