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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


さつきは俺がみさきを好きなことなんてとっくに知ってるし、黄瀬のバカがおしゃべりなせいで多分進藤も俺がみさきを好きだって気づいてる。
もしかしたらさつきから聞いたのかもしれねーけどスカイプをしたときの顔で、どっちにしても俺がみさきを好きなことを知ってるなって感じた。

だから二人に会話を聞かれんのが嫌で部屋を移動させた。
片思いしてる相手への電話なんてマジで聞かれたくねぇ。

最後に決めたシュートが、俺のの実力だって言ってくれんのがすげぇ嬉しいけど、みさきの応援があったから決められた。

試合前に声が聞きてぇなんて、らしくないことを言ったからまた黙られるのかと思ってたら、少しだけ間を置いて、自分で良ければなんて言葉で承諾してくれた。

お前がいいんだよ

ここまで言っても気づかねぇんだから、好きだって言っても気づかねぇんじゃねぇかと思えてきた。
初恋の女がこんなに鈍感とは恐れ入ったとしか言いようがねぇけど、そこもなんか可愛く思えるんだから俺もどうしょうもねぇ

ほんとすげぇ可愛い
女を可愛いなんて思ったこともなかったし、一人の女にこだわったこともなかったのに今はみさきにこだわりまくってる。

俺はもうみさき以外は無理。
一緒に過ごしたいのも付き合いたいのも抱きたいのもみさきだけで、他の女じゃ絶対ぇ満たされねぇ。


そういや黄瀬も進藤と付き合ってからなんかそんなような事言ってた

もう今の彼女しか無理だとか、全部可愛いとか言って見たことねぇ顔で話してた。
黄瀬も去る者追わずで、一人にのめり込んだりしてんのなんて見たことなかったから、よっぽどいい女なんだと思った


気付けば10分以上話してて電話を切って控室に戻るとさっきの奴がニタニタと俺を見てくる

『ダーリンに電話か?』

こいつ…子猫っつったりダーリンつったり何なんだよ。
まぁ、ダーリンはあながち間違いでもねーか。

『まぁそんなとこだな』

『……』

『なんだよ?』

『ダイキ彼女いたのかよ』

『は?ちげーよ。でも絶対ぇ手に入れる』

『すごい自信だな。まぁお前に言い寄られて断る奴なんていないだろ』

『そんな簡単じゃねーよ。諦めねぇけど』

チームメイトに女のことを話したのなんて初めてだったせいかすげぇアホ面だ。
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