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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


side黄瀬

昨日から続いた撮影を終えて俺は同じ建物内で3件雑誌のインタビューをこなす。

俺のスケジュールに合わせてくれてるから疲れていてもできるだけきちんと答える。

この時期は恋愛の質問が多くて何かと面倒だけど、美緒を思い浮かべて答えていく。

素直じゃないとこも、抱いた時だけ聞ける美緒の気持ちも、思い出すだけで会いたくてたまらなくなる。

美緒も忙しくて今はあんまり会えてないけど毎日連絡は取ってる。
時間が合えば電話もするし、電話できなくてもメッセージは送る。

仕事柄美緒が見たくもないようなカットもあるだろうけど俺は誰が相手でも美緒の事を考えて撮影に入る。
1回でOKが出れば必要以上に相手に触れなくて済むから。

女性向け雑誌は結構突っ込んだところまで聞いてくる企画もあるから答えに困ることもある。
事前に質問は知らされてるから答えは用意しておくけど、あまりにも露骨なのはNGにさせてもらう。

「女性がベッドで見せるしぐさで一番好きなのは?」

そんなん美緒がイッたときにする仕草に決まってるけど、そんな事絶対言えない。

「寝てる時に無意識に抱きついてくれるとグッとくるッスね」


......
取材を終えてスタジオでるとちょうどタクシーに乗るみさきっちが見えた。

帰りが同じなら乗せてあげればよかったな…


疲れてる時は好きな人の声に限る。こんな時間だし寝てるかもしれないけど声が聞きたくてスマホをタップした。
1コールで聞こえた美緒の声

「りょーた。お疲れ様」
いつもより優しい声に疲れが和らぐ。

「美緒もお疲れ様。仕事いそがし?」

「りょーた程じゃないよ。声聞けてよかった。ゆっくり休んで」

「美緒も無理しないで。おやすみ」

長話はしないけど声を聞くだけで明日も頑張れる。



(みさきっち今スタジオ出たッス)

多分青峰っちは連絡するなって思ったから一応連絡を入れておく。

帰宅してシャワーを済ませるとメッセージが届いてる

(あいつ寝れてんのか?)

(多分昨日は寝てないッスね。今日も朝からだったし)


その後返信はなくてどうなったか分からなかったけど俺も眠さが限界でベッドに入ると直ぐに意識を手放した。




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