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最愛 【黒子のバスケ】

第3章 確信


ホントしっかりしてんだか抜けてんだか分かんねぇ。
まぁ疲れもあるだろうな…

メイクが仕事でカバーだってうめぇはずなのにクマがはっきり見える

「にしても、あの緑間っちが女の子に名前で呼ばれてるなんて意外……」

「そうか?嫁さんにだって名前で呼ばれてんだろ」

これ以上突っ込まれるのはマズい。
若干不自然ではあったけど話題を逸らした。


「お前のメイク、みさきがやってんだって?」

「専属って訳じゃないけどほとんどお願いしてる」

「うまいか?」

「めちゃくちゃうまい。女優さんとかからもスゲー人気あるっスよ」

黄瀬と話しているとみさきがもたれかかってきたから、今にも落ちそうな小せぇバックを取り上げて、酒のせいか少しむくんだ指から指輪を外して自分のジャケットを膝に掛けた。

「なんか、火神っちって優しいっスね」

「はぁ?気持ちわりーこと言うな」

「俺、女のメイクさんほんと苦手で。絶対プライベート聞いてくるんス……」

モテ自慢か?

いや、ちげーな
マジで嫌がってる感じだわ


「でもみさきっちは全く聞いてこないどころか何もしゃべらなくて、初めて仲良くなった女のメイクさんなんスよ」

そりゃそうだ。みさきは男と親しくなることを避けてるんだから。

しかもみさきはメイクや美容やファッション以外に興味が薄い。
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