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最愛 【黒子のバスケ】

第8章 それぞれの場所


今日は日本に帰国する日。

ホント楽しい休暇だったな。

さつきと美緒に会えないのは寂しかったけど日本に戻ったら会うって言ってたから3人のグループにメッセージを入れた。

(今晩のフライトで戻るから戻ったらご飯会しよ)

大我と青峰君にも連絡しておこ。

(今日帰国する。また来る)って大我に送って

(色々本当にありがとう。今日帰国するね)って青峰君に送った。


帰国の為に午前中に荷物をまとめてからリビングでセルジオと遊んでいたらママが紅茶を淹れてくれて話しかけてきた。

「ちょっといい?」

表情がいつもより少し硬くて何かあったのかと思ってあたしも座り直した。

「何かあったの?」

「みさき、好きな人できたの?」

「え、なんで?」
まさかママにももうバレたの?

「あのねぇ、離れてたって娘のことくらい見れば大体分かるのよ」ってちょっと笑ってる。

「うん。片思いなんだけどね、好きな人はいる」って言ったらママがあたしをギュっと抱きしめてくれた。

「相手の思い通りにさせるのはダメ。でも自分の気持ちには素直でいなさい」

「うん」

「みさきが好きなら反対はしない。でも傷つくのは見たくないからしっかり見極めて」

「分かった」

あたしがぼろぼろだった時ママはずっとあたしがいなくなるんじゃないかって思ってたみたいで「お願いだからいなくならないで」って言っていつもあたしを抱きしめてくれた。

「あのね、NYで青峰君と一緒だったの。あたしは青峰君を好きだけど、青峰君はあたしのことは何とも思ってないってちゃんと分かってるし、一緒にいる間に嫌なことをされたり、思わせぶりなことをされたりもしなかった。あたしは誠実な人だって思ってる。失恋してももうあの時みたいにはならない。青峰君を好きなのはあたしの意思だから」

「分かったわ。初恋祝いしましょ」ってママが笑ってくれる。

初恋ってなんで知ってるのよ…
あたしはママに隠し事をほとんどしなくて何でも話すから知っててもおかしくないけど、なんか照れくさい。


ママはパーティー大好きでなんでも祝いたがる。
バースデーはもちろんだけど、弟子になった時も、初めてあたしがメイクした女優さんがテレビに出たときも、メイクブックを出した時もこうして“お祝いしましょ”って言ってくれる。



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