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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


side Paparazzi

青峰がNYにいるという情報を得て新たなゴシップを求めて即座にNYに飛んだ。

NBAのシーズンオフは選手のプライベートを撮る絶好のシャッターチャンス。

普段は見れない私服はもちろん、買い物してる姿、バカンスを楽しむ姿などネタはいくらでもある。
でも一番求められてるのは恋愛沙汰。

青峰は隠さないから撮れることは多くても未だ本命と言われる相手はいない。

今回こそ本命かと思っても毎回2か月後には違う女とつまらなそうに買い物してることから、恐らく、長くても4か月程しか同じ女といないのだろう。

一度だけ電話しながら青峰が笑ってる写真を掲載したところ物凄い反響があったがそれ以降笑ってるところは撮れていない。
今回こそ何か掴もうと5番街周辺を毎日張り込んだ。


張り込んで4日目の朝、5番街の開店直後の宝飾店に入っていく青峰を確認した。
同伴者はいないが8割の商品が女向けの宝飾店であることから贈り物で間違いなさそうだ。
後から女が合流しないとも言い切れないから出入り口から目を離さずにいると、1時間ほど経って一人で青峰が出てきた。

手にはショッパーが確認できたが連れはいないようだ。
しかし、一人にも関わらず周囲を警戒しているように見えた。

見つからないようにその場でシャッターを切った。

宿泊先で女が待っているのかと思って宿泊先を確認しようと後を付けるとペニンシュラに泊まっているようで、客を装って中に入ろうとしたがすぐにセキュリティに止められて部屋を特定することはできなかった。

その後はホテルが見える位置でずっと張っていたが、青峰がホテルから出てくるところすら確認できなかった。

何度かホテルの車で出かける人がいて、おそらくそれが青峰だったろうが、どの角度からもドアマンや車体が邪魔してカメラに収めることはできなかった


一度だけ夜にタキシードを着た青峰らしき人物が車に乗るところが一瞬見えたけど、連れは青峰にすっぽり隠れて足元の赤いドレスが少し見えただけで写真は撮れなかった。

これじゃなんのネタにもならない


そこからも数日間張り込んだけど、結局青峰が撮れたのは宝飾店での写真だけで話題をさらえそうなものは何もない。

今回は無駄足だった。

それにしても、青峰がこれほど警戒してるのは初めてだ…
今度こそ本命なら絶対撮ってやる。
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