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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


空港について荷物を降ろしてもらって搭乗手続きをした。

ラウンジの一番奥で小さい声でおしゃべりして搭乗時刻を待っていたらメッセージが届いた


(本当にお迎えいらないの?)

(うん。大丈夫)

(たいちゃん?)

(大我じゃないよ。でも大我とも友達の人。本当に大丈夫だからそんなに心配しないで)

ママと大我が過保護になったのはあたしのせい。

(家にいるけど携帯持ってるから何かあったら連絡するのよ)

(分かった。でもホントに大丈夫)

あたしが眉間にしわをいれて連絡を取ってたのか青峰君があたしの眉間を押してくる。

「大丈夫か?」

「うん。ママなんだけど、迎えいらないのかって確認された。過保護なの」って笑って見せる。

「一人娘なんだろ?大事に思われてんだよ」

そう言われて嫌な気はしない。それにあたしだってママの事もパパの事もすごっく大事。



………

搭乗時間が来て飛行機に乗ってロスに向かう。
一緒にいられるのはあと6時間

あたしにしたらすっごく広いシートも青峰君の身長だとちょっと狭そうだなって見てたらちょっと離れた席に有名な俳優さんが乗ってる。

「あ、あの人…」

「知り合いか?」

「まさか!俳優さんだよ」

「あー。なんか見たことある気がしなくもねぇな」

青峰君って好きな女優さんとかいるのかな…?聞いてみよ。

「好きな女優さんとかいる?」

「んー。特にいねぇな…強いて言うならペネロペ」

ねぇ…グラマーすぎで美しすぎ。
あたしも好きだけどあたしがどうあがいてもあぁはなれない。


撃沈…



「お前は?好きな俳優とかいねぇの?」

「あたしはクルーニーが好き。結婚しないって言ってたのにすっごい綺麗な人と結婚して、あの奥さんをすっごく大事にしてる感じもめちゃくちゃ好き」

「渋いとこいくな」

「えーだってすっごいかっこいいんだもん。ずっと昔から好きかも。暇なときとか、スマホで画像とか見て癒されてるの」

「仕事で会えんじゃねぇの?」

「BOSSは会った事あると思うけどあたしじゃまだまだだよ。きっとこのバッグがくたくたにいい味出すころやっと会えるようになるかも」

BOSSからもらったまだピカピカのバッグを撫でる。
使い込んでくたくたになるころあたしはどんなメイクができるようになってるんだろう。
唯一無二の存在になっていたい。
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