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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


『とてもよくお似合いです。ディナーにお出かけでしたらお車をご用意しておきます』

青峰君に確認して車を30分後にお願いして、コンシェルジュを見送ると青峰君が着替えを始めてた。

「あ、青峰君も手伝ってもらえばよかった?」

「俺はいい。お前にやってもらう」

お仕度手伝うなんてなんか奥さんみたいとか思っちゃう。
こんなかっこいい旦那様のお手伝いなら言われなくてもしちゃうよね。

「ここ留めてくんね?」って腕を出されたから買ったばかりのピカピカのカフスを留めた。


後はジャケットだけだからあたしもそろそろリップ塗ろうかな

部屋に入ってドレッサーに座ってリップラインを引いてリップを塗るとローブデコルテなのにアクセサリーが無いことに気づいた。

しまった…
でも今から用意するのは不可能だし、今回は仕方ない。
潔く諦めてチークを手に取ると、開いていたドアがノックされて青峰君が声を掛けてきた

「入っていいか?」

「うん。大丈夫だよ」

何も言わず、あたしの後ろに回ってケースから何かを取り出して、すごく近くに来るから思わず振り返った

「前むいてろ」

そう言われて、大人しく前を向いていると、首に冷たい感覚があって鏡を見るとキラキラ輝いてるダイヤと流れるようにデザインされた星がデコルテに乗せられてた。

すごく好きなデザインで思わず触ってしまった。

「綺麗…」

「気に入ったか?ピアスは自分で付けろ」って笑って小さな箱を置いて部屋を出ていった。

箱を開けるとネックレスとぴったりのデザイン


ピアスを付けて鏡をみると嬉しすぎて泣きそうになる。
あたしのことを思って選んでくれたのかと思うと本当に嬉しかった。


呼吸を落ち着けてリビングに戻るとジャケットを着てる青峰くんがいて、汚しちゃいけないことは分かってたけどハグせずにはいられなくて、お化粧を付けないようにハグをしたらぎゅっと抱きしめてくれた。

「本当にありがとう。すっごく気に入った。大切にするね」

「すげー似合ってる」





身支度を整えて用意された車に乗って時間と場所を伝えた

『少し余裕がありますから大回りしますか?』

『そうしてくれ 』

部屋からずっとエスコートしてくれる腕が暖かくて広い車でも離れたくなくて隣に座った

「すげぇ綺麗」

小さく耳元で言われて一気に耳まで赤くなるのを感じた。
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