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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


隣に座って頭を引き寄せて肩にもたれさせてくれた。

大好きな青峰君の匂いがしてすごく幸せな気分。
匂いが好きとか変態じゃんって思うけど好きなものは好きなんだもん。

「エージェントがタキシード持ってくる」

「あたしいない方がよければ外すよ」

「いや、ここにいろ。チームとの契約は別の奴に任せてるけど、スポンサーとの契約とか俺のメディア関係を任せてるエージェントでこっちに来た時からずっと世話になってる」

「一度も変えてないの?」

「あぁ。信頼してるからな。会っといて欲しいんだけどいいか?」

「うん。ぜひ挨拶させて」


チャイムが鳴って青峰君がエージェントを招き入れたからルームサービスにコーヒーをお願いした。

『ライアンだ。ライアン、みさきだ』

『初めまして。黒須みさきです』

『ライアン・ドーソンだ。よろしく』

握手を交わしてから青峰君からタキシードを受け取ってクロークに掛けてからダイニングに戻った。

『ダイキから話は聞いてるよ。せっかくの休暇に申し訳ないが明日は頼むよ』

『とんでもないです。ご一緒させていただけて光栄です』

チャイムが鳴ってルームサービスが届いたから、部屋に入ってもらうと、ちょうどアフタヌーンティーの時間でつまめるものも一緒に出してくれた。

『ダイキとはどこで?』

『友人の結婚式で。コーヒーまみれになりそうなところを助けていただいたんですけどタキシードを汚してしまって。仕事でこちらに来る予定だったので今回はそれをお返ししに来たんです』

『それだけにしてはずいぶんと可愛がられてるようだね』

いたずらっ子みたいな笑顔を向けられて返事に困って顔が赤くなる。

『おい、いじめんな。俺が引き止めてんだよ。これで帰っちまったらライアンのせいだからな』

『ははは!冗談だよ』

それから、仕事は何をしてるのかとか生活拠点はどこなのかとかを聞かれて、名刺を渡してライアンを見送った。

「色々聞かれて嫌だっただろ。悪かった」

「そんなことないよ。気にしないで。もしかしたら青峰君のメイクできるかもしれないじゃん」

「次日本で仕事すんならみさきに頼む」
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