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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


夕方の撮影はサンセットを入れたいからタイミングが逃せない。


休憩しながら今日の日没時間を確認してサンセットに間に合うように準備を始めた


「今回はちょっと作り込むから、触らないように気をつけてね」

「おー」


鎖骨、胸筋、腹筋のラインに沿ってハイライトとシェーディングを入れて指でぼかしたり、ブラシで濃淡を調整したりして筋肉をより際立たせるためのメイクを施していく


「すごい鍛えてるね。このみぞおちのとこまで割れてる人中々いない」

大我は色が少し白いからパッと見はそんなにバッキバキって訳じゃないけど触るとバッキバキに割れてる

日本人はアジア人の中でも筋肉が付きにくい人種だからここまで鍛えるならかなりの追い込みと食事の管理が必要になる


「青峰の方が全然鍛えてるぜ。あいつはマジでいい体してる」

「ちょっ…いきなり青峰君の名前出さないでよ‼」


大我も青峰君と同じように努力しててすごいなって思ってたけど、大我からいきなり青峰君の名前を出されるとは思ってなくて、あの雑誌の上半身のカットを思い出して途端に恥ずかしくなった

「ハハハ!お前顔赤すぎ」

「日焼けしたの!ちょっと黙ってよ!失敗したらまたジェシカに脅される」


仕事中は平常心でいないといけないのに青峰君の名前を聞いただけでドキドキして手元が狂いそうになってしまう


笑ってる大我を黙らせて体を完成させると綺麗に鍛えた体の筋がはっきりと見えて、ここに影ができれば結構セクシーな画が撮れそうだった

夕方の方はヘアセットもするから艶のあるワックスを馴染ませてゆるくかき上げて、ブラシは使わずにざっくりと隙のあるオールバックを作り上げた

大我はラフなオールバックが似合う。

「うん。やっぱりこっちの方がかっこいい」

「こっちの方がってなんだよ?」

「ほら、雑誌の大我…無造作もいいんだけど、大我の場合は無造作にしすぎるとただの寝ぐせっぽいっていうか…だからちゃんと筋もあるけどラフってスタイルが似合うのにって思ったの」


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