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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


本格的にファッションウィークに入って今日から1週間毎日ショーが開催される

著名人やプレスが客席を埋めてただの箱だった建物が一瞬にして華やかな場所に変わる



それとは裏腹にバックステージでは各セクションがせわしなく動き回って予期しないトラブルに怒鳴り声が響くのは珍しくない


自分の担当のメイクを仕上げてそれぞれのチーフにOKをもらってからBOSSの補助に入った


この日のために体系を絞っているモデルさんたちはお腹を空かせたライオン並みに怖い

肩にかけたタオルがずり落ちただけで怒り出す人もいる


『ちょっと‼これじゃ頬にラメが残るじゃない‼‼‼』

『すみません!すぐに直します!』

『痛いわよ‼‼‼』

アイシャドウが頬に付いたと言って激怒してるモデルさんがいて必死で直してるけど焦りのあまりこすりすぎている。

『ちょっとベイビー、あっちのフォローに回って』

すかさずBOSSが私に声をかけてくれたからマッサージ中のモデルに謝ってそっちに回った


『そんなにこすったらダメよ』


できるだけ優しく声をかけるととうとう泣き出した

でも構っている時間はない

『隅で休んで』


立ち位置を代わってモデルさんの頬を見ると…


赤味はない…

けどリタッチでベースからやり直さないと…


『すみませんでした。すぐに修正させてください』

とにかくモデルさんは機嫌が悪くて口角を下げている

しかもプレメイクであたしが断られた人だった。

泣いている彼女にどれを使うのか聞いてメイクのメモを見ながら修正をして仕上げていく


『少し笑ってください』


さすがモデルさん…
あっという間に笑顔を張り付けてくれたから、すかさず骨格を見てチークとリップを乗せて、ブランドチーフを呼んだ。

そして、メイクはすぐにOKがもらえてステージ袖に歩いて行った。


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