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最愛 【黒子のバスケ】

第7章 近づく距離


……

『いいんじゃない?服の素材的にラメ感は欲しいところだけど』

『一口にラメと言っても色々あるので少し見てもらえますか?』

『急いで』

すっごく高そうな腕時計をみて顔をしかめて言い方は優しくなくてもOKをもらえた

黒、シルバー、オーロラ
粒の大きいものから小さいものまでどんどんと自分の腕に出して見せていく。

『これね』


指定されたものをモデルの目元に乗せたけど思ってるのとちょっと違うらしくOKが出ない

『目元の黒に重ねたときにこのラメ感に一番近くなるのはこっちなんですが乗せてみますか?』

『そうして』

モデルの反対の目にそれを載せて反対側の目を隠す

『完璧よ』

一言だけ言って颯爽とヒールを鳴らしてどっかに行ってしまったけど、自分の提案が“完璧”と言われたことが嬉しかった。




『あなたいくつ?』

モデルさんの突然の質問に誰にしてるのか一瞬分からなかったけど鏡の中で確実にあたしと目が合ってる


『私ですか?もうすぐ27になります』

『21くらいかと思ってたわ』

確か…このモデルさんが22歳だから…年下だと思われてたって事⁉

『そんなに若く見えますか』

『肌が綺麗だからよ』


褒めてもらって悪い気はしない…けどさすがに21は言いすぎな気がする


『ベイビー、できたのかしら?』

モデルさんの両眼を完成させてからBOSSを呼ぼうと思っていたけど予想よりも早くBOSSが回ってきた

『担当者との打ち合わせが終わってこの左目で行くことになってます。18分だったのでラメまで入れても時間内に収まります』

『悪くない出来だわ、でも…』


そう言って黒いアイメイクのラインの取り方を修正してくれた

『この子の骨格的にもっとここはオーバーに取らないとダメ。目を引くためのメイクにするんだから思い切って引くの』

1ミリも違わないのにこれ程までに違ってしまうのがメイク




『あなたがOKするなら本番もみさきがやることになるわ』


全身に緊張が走って冷や汗が出る

BOSSがこういうってことはBOSSはOKしたって事



モデルさんは…どう思うだろう…
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