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最愛 【黒子のバスケ】

第23章 After the rain


俺はみさき以外と朝まで一緒にいたことなんてなかった。

確かに家でSEXしたことはあったけど朝までいたことなんて1度もねぇはずで、あいつにそう言われて否定はしなかったけど、全くピンとこなかった

みさきに嫌がらせしてぇが為の嘘だとも思ったけど、あいつの言い方は確実にそれがあったように聞こえて、気になって必死に記憶を呼び起こした

みさきが不安になった時、覚えてねぇなんてありきたりなことを言ってごまかしてると思われんのだけは嫌だった。

したならした、してねぇならしてねぇってはっきり言わねぇと余計にややこしくなる。

俺はみさき以外と朝まで一緒だったことはねぇし、同じベッドで寝たのはみさきだけだ。




撮影の合間になんとなくネロの写真を見てると、うちに来てちょっとした頃のまだ全然子犬の時の写真まで遡れた





思い出した…


あいつが置きっぱなしにした口紅をネロがいたずらしてるうちに食っちまってゲロ吐きまくってた時だ。
俺がシャワーを浴びてる間にネロがいたずらして、白い毛に赤い色が付いてて口の中も真っ赤だった。

すぐに病院に連れて行って催吐処置をしてもらって落ち着いたとこであいつに連絡を入れた

入院させるつもりだったけどネロが帰りたがって、補液をしたとこで家に連れて帰ってきて、また吐くかも知れねぇって医者に言われてたから喉に詰まらせて窒息しねぇかとか具合がまた悪くならねぇかとか色々心配で、俺はずっとネロのそばにいた。

日付が変わる近くなって家にきたあいつはネロが心配だからとか言ってその日は俺の家にいた。
だだいただけで勝手に俺の寝室で寝てた

本当なら寝室に入れたくなかったけど、そん時はそんなことどうでもよくて、夜も何度か吐いてるネロがとにかく心配で、俺はネロと一緒にソファで朝を迎えた

朝もう一回獣医に見せて補液してもらって、その日の夕方には元気になって事なきを得たけどあの時俺は生きた心地がしなかった

結局あいつはネロじゃなくて口紅の方を心配してた。


『もー!せっかくフランスで買ったのに。まったく!バカでどうしょうもない』

どうしょうもねぇのもバカなのもてめぇだ
俺の家に私物を置いてくなって何度言っても分からねぇお前の方がバカなんだよ。ふざけんな

ネロが生きてたからよかったものの死んでたら湖に沈めてるとこだった

…やっぱ沈めときゃよかった
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