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最愛 【黒子のバスケ】

第23章 After the rain


ホント、みさきには敵わねぇ

好きな女の前でガキみてぇに愚痴たれてマジでダセェ

こんな情けねぇとこ見せたくなかったけど、みさきが聞いてくれたおかげで正直すげぇラクになった。


こんな風に女に甘えたことなかった。
別に甘えるような関係でもなかったし、甘えたくなる程のこともなかった


俺の27年間を知り合ってからの1年であっという間に覆す女。


みさきの前ではいい男でいてぇって思っても取り繕えない

ダセェ本音がとどまることなくこぼれても、それを全部受け止めてくれるめちゃくちゃ優しい女
小せぇ体とは対照的に懐も心もすげぇ深くて広い


NBAのアクティブでいるよりも、みさきの男でいる方が努力がいる気がした。

アクティブは13枠あるけどみさきの男は1枠しかねぇ

70億分の1

このポジションだけは誰にも譲らねぇ
選ばれる男でいなきゃいけねぇ



「じゃあ今度はみさきの番だ」

「うん。あのね、あたし超嫉妬深いの。だからカレンさんがネロ君の名前出しただけですっごい嫌だった。ネロ君と青峰君をつないだのは自分だって言われてるみたいだった。それに、ネロ君はすごく悲しい思いをしたのに平然と元気か聞くなんて、結局ネロ君を利用して青峰君を繋ぎ止めようとしてるだけじゃんって思ったの。もう最後の方は悪口だけどさ……」

「…あながち間違ってねぇよ。あいつがネロを連れてくる少し前、原因は覚えてねぇけどなんか言い争いになった。そのまま自然消滅になると思ってたとこにあいつから呼ばれて行ったらネロがいた。あいつのマンションはペット禁止で、俺の家に連れてくることになったからなし崩し的に家も教えた」


家を教えんのは嫌だったけど、ペット禁止のとこで犬を連れ込んで追い出されて、俺の家に住むなんて言われんのは絶対ぇ嫌だった。

それにネロはカレンが連れてきたから、カレンに会えねぇのはネロが可哀想だと思ってた。

「ネロがいたことで関係は継続したけど、ネロが6か月になる頃だったかあいつが旅行に行きてぇって言いだして、俺はネロを置いていくのが嫌で断った。そしたら怒り狂って、ネロと自分とどっちが大事なのか聞かれて、本音が出た。それであいつは俺に見切りをつけた」

ネロに決まってんだろって答えた俺に、あいつはグラスを投げつけて、別れるってブチ切れて出て行った。
それが俺とあの女の終わり方だった。
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