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最愛 【黒子のバスケ】

第21章 bombshell


食事も終盤に差し掛かって、早い人はもうデザートを終えて自由に席を移動したりテラスに出てお酒を飲んだりして盛り上がってるから、結構周りは騒がしい。


パットもあたしの隣に来てくれて、のろのろと食べるあたしの横でデザートワインに口をつけてた


『ね、ベイビー、不安にさせるつもりはないわ。でも…』

あ、これ多分カレンさんのことだ。

『前に付き合ってたって聞きました。この現場に急に彼女が来たことは何かあるって思ってます。でも、仕事は仕事。メイクすることになったとしたら100%彼女を仕上げられる。…だって、あたしのBOSSはそういう風に仕事を教えてくれたから』

『言うようになったわね。でもよかったわ。あの子がダイキに未練たっぷりなのはこっちでは有名よ。まさかこの現場であの子を見ることになるなんて思わなかったけどね』


パットが顔合わせの時につぶやいた言葉は『あの子…』だった。
きっとそれはカレンさんに気付いて青峰君とのことも知ってたから。


でも、未練って

別れたのは彼女からだったのにどうして?
ホント人の気持ちって全然分からない。


だけどあたしにも譲れない想いはある。

好きになったころは、青峰君に早く彼女ができればあたしは諦められるのにって考えたてたけど、今は自分を好きでいてくれなきゃいやなんて…

あたしもコロコロ気持ちが変わるんだから、それが別れた後だからって変わらないなんて言いきれないよね。



『でも、あたしが見たとこ…ダイキはあなたを本気で愛してる。手術の時に見たダイキがパフォーマンスだったならアカデミー賞ものよ。ま、あの男にそんな器用なことできないわ』

『信じてます』


信じてる。

彼女がここの現場に来たことは青天の霹靂だったけど、あたしは青峰君を信じるって決めたから。


それに知り合った時から青峰君はあたしに誤魔化したり嘘をついたりはしなかった。


今まで一緒に過ごして不信感を持ったことなんて一度もない。

だからあたしは青峰君を信じてる
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