第6章 take off
面談から帰宅すると即座にメイクの練習に戻った。
メイクの資料を見てミラノコレクションのDVDでメイクのチェックして練習して…
練習は裏切らない
自分のできる全てをかけてコレクションに入りたい。
時間はいくらあっても足りない。
夢中で練習して肩の凝りをほぐすために顔を上げると、ふと時計が目に入って11時を過ぎていることに気が付いた。
お風呂入らなきゃ…
お風呂は好きだけど、メイクをしてると時々ご飯もお風呂も時間が勿体ないって思っちゃうときがある。
BOSSにも大我にもそれじゃダメだって言われてるけど、没頭すると周りが何も見えなくなる。
それでも今日は気付いたことだしお風呂に入ろうと用意を始めたら、置きっぱなしのバッグから昼間かった雑誌が覗いてる。
お風呂に持って入ると長風呂しちゃうんだよね…
でも読む時間を別に取るのも勿体ないし、持って入っちゃお。
湯船に入って雑誌をセットして気づいたもう一人の名前
“青峰大輝の恋愛一問一答”
昼間は本当に余裕がなくて表紙すらちゃんと見てなかったから気づかなかった
これ……青峰さんも受けてたんだ
意外。断りそうなのに
まぁ大我もエージェントに無理やりやらされたって言ってたから、もしかしたら青峰さんもそうなのかも
大我のページを開いて質問ページを見て笑っちゃった。
好きなタイプがおしとやかな女性って…
「あははは‼‼おしとやかって…あたしがガサツだから⁉」
彼女に求めることはバスケを応援してくれること
これまでに行ったおすすめデートスポットはウィリスタワー
「ウィリスタワーってデートじゃなくてもシカゴ行けばみんな行くでしょ‼もー適当すぎ」
誰もいないお風呂にあたしの笑い声と一人ツッコミが響く
そして大我のカット
大我はもっと髪をきっちりさせた方がかっこいいんだけどなーなんて勝手に思うあたしは偉そうなことこの上ない。
だけど幼馴染だから、どうすれば大我が一番見栄えがするかっていうのは分かってるつもり。
この間まで一緒の部屋にいた人が雑誌に載ってて変な感じ
小さい頃からバスケが大好きで、日焼けしたくないあたしをいつもコートに連れ出してくれたな…
ホント懐かし
青峰さんのとこも見たいって気持ちはあったけど、ドキドキしすぎて無理。
今日は諦めよ…