• テキストサイズ

最愛 【黒子のバスケ】

第5章 色褪せない想い


今こうやって笑ったり怒ったり泣いたり喜んだりして表情を変えるみさきの姿が見れることが、俺の後悔をほんの少しだけ軽くしてくれる。


怒ったように俺を睨みつける顔も怖いっつーより可愛い。
ホントおもしれぇな


もっとみさきのいろんな表情を見てみたい。
それが青峰を好きになったことでするようになった表情だとしても、俺はみさきがいろんな表情を見せてくれるのがすげー嬉しい。


「あの日に黄瀬くんが美緒とデートしたの大我だって知ってるくせになんで青峰さんに変な事言うの?!」

「わりーわりー。面白くてつい言っちまったわ」

「全然面白くないからね!美緒が嫌な思いするの最悪。ちょーヤダ。これで美緒が泣いたらあたしセップクするから」

「は?セップクってなんだよ」

「昔の日本は不義理した人はお腹切って死んでお詫びするんだって。それ」


みさきが日本にきて3年。
元々読書が好きだし、ドラマの現場で触れた日本の文化で面白いものをみさきは調べたりするらしい。
俺のが日本は長かったのに、みさきに教えられることもある。

「黒須が切腹はやりすぎだろ。笑って楽しんでる火神が切腹した方がいいな」

「いや、俺悪くねぇし」

「悪いだろ。黒須が進藤心配してんのに面白がるお前は確実に悪」

「あいつらがそんなぬるい信頼関係な訳なくね?」

だってあの黄瀬があんなに一人の女を大事にしてんだから。
週刊誌のガセネタなんてこれまでもずっとあったはずで、それでも2人は今一緒にいる。
あいつらは何か起こる度にちゃんと向き合ってるはずだ。
じゃなきゃ黄瀬は進藤にはとっくに振られてる気がする。

さほど多く話した訳じゃねぇけど、進藤は黄瀬が自分を大切にしてくれてるって実感してるんだって言葉の端々から感じた。


「まぁな。けどお前は悪」

「お前みさきの肩持ちすぎだろ」

「お前が意地悪だから俺が中立の立場でジャッジしてんだよ」


青峰は好きなことを隠したりしねぇと思ってたけど、こんなんバレてもいいって言ってるようなもんだ。

そしてみさきはずっと笑ってる。

多分青峰がちょっと味方してくれてんのが嬉しいんだろうな。
/ 1753ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp