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最愛 【黒子のバスケ】

第17章 A sky full of stars


大我は普段怒ったりふてくされたりなんてほとんどしない。

なのにハンナの言った何気ない一言であんなに子供みたいなこと言うなんてあたしがびっくりだった。


どっちかといえば試合で各地を回ったりトレーニングが忙しくて会えないって寂しがる彼女を大我がたしなめて、合間のお休みやシーズンオフにその埋め合わせをするってパターンはよくあった。


だけど、あたしが日本に拠点を移してからは一度も彼女がいた時が無くて少しの期間仕事も全部オフにして日本に帰ってきてあたしのお家で一緒に過ごしてた


ハンナのことただの友達だってシカゴで言ってたけど、それはきっと自分の気持ちに気づいてなかっただけ。

そもそも試合直前に女の人のことを気にしてるなんて大我にとっては初めてのことだもん。

それに青峰君にも連絡がないことを言ってたって聞いてたから大我は気づいてないだけできっとハンナが好きだった。

連絡が途絶えて、理由も分らず距離を置きたいって言われて大我はきっと寂しかったんだと思う。

大我はママが早くになくなっちゃっておじさんもお仕事が忙しくて小さい頃から誰かに甘えるってことがほかの人よりも少なかった。

高校生になってからはずっとあたしのお子守で結局あたしが大我に甘えてて大我が弱音を言ったりするところはほとんど見なかった。


だから大我にとってハンナはやっと見つけた素で甘えられる唯一の存在なのかもしれない。

甘えられるって分かると物分かりのいい振りなんてできないから揚げ足取りだって分かってても思ったことをつい口に出したんだと思う。


この二人のお邪魔はできない。


『大我、8月帰国した時どこ泊まる?』

あたしは泊めるのは全然構わないけどきっとハンナは嫌なんじゃないかって思った。


『あぁ。赤司が個人的にマンションいくつか持ってるからそこ借りることになってる。お前んとこのマンションのすぐそばに今年できたばっかのすげぇでかいの、あれ赤司のマンションなんだと』

『……そうなのね』

赤司さんにとってはマンションって棟で所有するものなのね…

『しかもペントハウス』

『もはや理解不能』

『だな。けど助かったわ。お前んち泊って青峰とのイチャイチャなんて見たくねぇし』

『してない!』

イチャイチャはしてない‼
甘やかしてもらてっただけだもん
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