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最愛 【黒子のバスケ】

第16章 愛しい体温



サマーカットのネロと一緒に帰宅して今度は自分の髪を切るために出かけると前の客が長引いてるらしく待つことになって、ソファに座るとテーブルの上の雑誌が目に入って思わず手に取った。


普段は絶対ぇ読まねぇような雑誌をパラパラめくって目的のページにたどり着くと全然似てねぇ似顔絵と見るだけで愛しくなる名前


“人気メイクアップアーティストが提案する彼が抱きしめたくなるメイク”

伊藤詩織・黒須みさき・稲生加奈


みさきのページまで飛ばして読もうとしたとこで呼ばれて、雑誌を持ったまま席に座ると、高校からずっと俺の髪を切ってくれてる奴が意外そうに俺の持った雑誌を見てた


「大輝君ってそんなん読むんだ…」

「まぁな」

読むわけねぇだろ
みさきがやってるから読むんだよ
みさき以外の奴のことろなんてどうでもいい。


黄瀬とモデルのカットの後のページに、すっぴんの写真と完成までのプロセスとポイントが書かれてる


この女を抱きしめたいかと聞かれたらそうは思わねぇけど大きく変わってねぇのに確かに綺麗になってる


みさきのページを見てるとそいつが話しかけてきた

「この黒須さんって人正体不明なんだけどマジでメイクうまいよ。どこの美容学校の人に聞いても知ってる人いないのに美容業界で黒須さんの名前知らない人いないからね。黄瀬君に聞いたことない?多分黄瀬君のメイクってほぼこの子だよ。年齢も分からないから“この子”であってるかも分からないけど」

「あいつとは仕事の話ほとんどしねぇからな。けど黄瀬が気に入ってるなら俺も日本でやるときはこいつにやってもらいてぇな」


みさきは自分の経歴を一切明かさず顔も出さない
自分の腕一つで仕事を取ってる

今回の手術でいくつも仕事をキャンセルしたから帰国後に仕事がもらえなかったらって心配をしてたけどそんな心配いらねぇよ


「なんか俺の友達のメイクは黄瀬君とこの子がデキてんじゃないかとか言ってた。それなりに綺麗な子らしいしね」

黄瀬じゃねぇよ‼フザケンな!

みさきは俺とデキてんだよ
しかもなにが“それなり”だ
めちゃくちゃ綺麗でしかねぇわ


「大輝君、顔…超怖いんだけど、大丈夫?」

「あぁ。雑誌なんて久しぶりだったから目が疲れた」



髪を切り終わって店を出ると丁度みさきからのメッセージが来ててそれに返信だけして家に戻った
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