第22章 【合同夢】Kids under Edge
お互いの体は知り尽くしていて、セックスも勝手知ったるものとなってしまった今、正直な所、少しマンネリを感じている。
私とエルヴィンにとって、これが久しぶりの刺激になれば良いと考えて、私は泡立てたボディソープを陰毛に塗り広げた。
小刻みに剃刀を動かしながら、頭の中ではエルヴィンのことを考え、そして剃る度に「ああ、やりすぎかも」「ここでやめたら、まだ間に合う。言い訳が出来る」そう考えながらも、四枚刃の剃刀は確実に、少し固めの毛を地肌から呆気なくさらっていく。
気持ち程度に残してしまったVラインの底辺。コレを剃れば……。
ぴたりと刃を肌に着け、意を決して剃る。
「ああ……あは、うわあ……これ、ちょっと、やりすぎたなあ……」
下心で隠れていた後悔は先に立つことはなく、恥骨部分の、陰毛が生えていた部分の肌はふっくらと盛り上がっているように見える。さすがにエルヴィンも引いてしまう……かも。ほんの少しだけの感動と、あとから湧き出る後悔の念に私は押し潰されて、情けなくなった陰部にせめて見栄えが悪くないように、残った陰毛がないかを確認してバスルームを後にした。
◇◇
リビングで寛ぐエルヴィンが背伸びをしていて、私はその背中に就寝を促していた。
「そろそろ寝ようよ」
「ああ。眠たい。最近寝ても寝ても寝足りない」
「うん。私も一緒」
「人間も本能が冬眠を促すらしいからな。きっと俺達は冬眠前なんだろう」
「なるほどね」
そんな他愛ない話をしながら、リビングの明かりを消して二人で寝室へ向かう。すっかり“眠るための場所”になってしまった部屋の暖房を入れ、真っ先に私はベッドへ潜り込んだ。
「さ、寒い!」
「すぐ暖まるさ」
エルヴィンがベッドに入ってくる。背中越しに彼の温もりを感じ、そして。