第3章 聞いてない!*
その間もずっとクリへのいじめは続けられていてとうとう縋り付き
「し...たい」
というと
「もっとはっきり言ってくれなければ聞こえませんよ?」
「.....し、知りたいの...教えてっ んっ お 願いぃ」
と耳まで赤くしているのが顔の横から良く見えた
「お願いされてしまいましたか 出来れば名前を呼んで欲しかったのですがね」
と言うとクリを強めに弄られる
「ひぅっ おねがっ 静司ぃ 奥変なの きゅうって ムズムズするの 私の身体変なの 助けてぇ」
と生まれて初めて誰かに助けをこい縋る私を見て
「いいでしょう その熱私が鎮めて差し上げます」
そういうと強く肌が鳴りそれと同時に私の声も再び上がりだした
辺りには同時に乱れた髪とシーツ それに絡んだ熱と水音が広がる
実家や生家襲撃されたことに関して何も感じていなかったが今まで暮らしてきた場所を失ったことに心は気付かぬうちに傷をつけていたらしくこの行為でパテで傷口を塞ぐよう全てを忘れ縋り着いた
「あっ 静司 せいじ っ あんっ もっと もっとギュッて っあっしてぇっ」
とあられもない声を上げながら縋り付く私にそっとキスをし
「今は忘れて良いのですよ」