第3章 聞いてない!*
じりじりと追い詰められるようにワンピースの前開きのボタンが外されていく
焦る私とは裏腹に笑顔で好意を続ける彼
ムカつく
何も知らないまま餌のようにここに連れてこられ嫁の次は身体を差し出せって横暴にも程があるしどういう神経してんのよとひとくくりにされた腕を暴れさせながら思う
「白くて綺麗な肌をしていますね 穢れを知らない 女性の呪術者は交わると穢れ見えなくなるなんて迷信もありますが事実ではないのでご安心を」
そういうやつに
「事実だろうとなんだろうと今すぐやめて! 触んないでありえないから」
と吠えるとスっと首から鎖骨にかけて撫でられびくっと身体が震える
「っ 」
と声を押し殺しながらもかぁっと顔が赤くなると反応をみて機嫌を良くしたやつはスルスルとあちこちを撫でてくる
「やっ やだぁ っん さ、わんないで」
と慣れない感覚に翻弄され息が上がる
「可愛らし反応ですよ? にしてもブラはつけなかったのですか?ワンピースと一緒に下着類は渡したと思いましたが…」
そういう彼に
「知らないわよ あんなのつけたことないし…これだってお屋敷にいるほかの連中が着てたから...」