第29章 慈愛の時間(R18)

「あー、何処をどうしても気持ちいいのか、
達しぱなしだなぁ」
「……ね……ちょ…だ……て……ぃい…」
快濁とし恍惚に溶けた表情で、布団を掴み、
その拳に、開きっぱなしの唇を押し付けている。

何を思っているのか、吐息と共に何か言っているが、
聴き取れない。

(壊れちまったか？)

淫溺としていて、可愛い羞恥を見せる瑠璃の、
白い双丘の間に、出ては埋まってゆく己を見れば、
狂暴な気持ちがドロリと動く。

(そうだ、見せろ…もっと、壊れればいい)

「もっともっと…クッ…俺を強請れ！縋れっ！」

求められたい、欲求。

甘く蹂躙して、気持ち良くて鳴かせ、そして壊して、
征服したい本能。

反するようで、一体の気持ちが、鬩(せめ)ぎあって混ざりあう。
表裏一体、混在して渾濁する。