第25章 不安な夜に寄添う(R18)
その夜。
「政宗、いいですか?」
「ああ、入れよ」
瑠璃が政宗の部屋を訪れた。
入って来た瑠璃を見るなり、くくく と噛み殺すようにして笑う政宗。
何故なら、寒いからなのか、冬用の羽織りでなく、大きな夜着を、背中に背負う様に引っ掛け、引き摺って入って来たからだ。
「どうした、もう休むんだろ」
「そうなんですが…」
言葉を濁す瑠璃。
「なんだ、一緒に寝るのか」
「…はい…」
政宗は冗談で揶揄ったつもりだった。
それなのに、消え入りそうな小さな声で返事をして、
恥ずかしそうに、頬を桃色に染めて俯いた。
(はぁ?)
瑠璃の反応に政宗は驚き顏だ。
まさかの反応。
もう何度も身体を重ねているのに、
乙女みたいな初々しい反応。
(今でも恥ずかしがるのか?)
擽ったくて、可愛くて、胸がキュンとする。