第22章 政宗の小姓(R18)
身体の反応を見抜いたのか、声の変化を聞き取ったのか、政宗が伏せていた眼を上げ、蒼い瞳が瑠璃を窺う。
瑠璃は、いやらしい自分を見透かされている様で、恥ずかしくて一気に身体が熱くなる。
獲物を捕らえてもなお、逃すまいとするような強く、鋭い眼。
それなのに優しくて蕩けるような甘い熱を湛えている蒼い瞳。
伏し目がちに妖艶で、物憂げに色っぽくて、
胸が痛いほど締め付けられ、ひどく欲情する。
(その目で、見、ない、で……)
自分を窺う時の顔。
フッッっと口角を上げ、不敵に笑う時の妖艶な顔
(逃げられなくなる…)
そう思うのに、目が離せない。
実際に与えられる官能より、窺い、捕らえるように、見上げられる事に強烈に昂る。
ゾクリとして泣きそうになる。
「まさ…む、ねぇ。…す、きぃ」
口をついて出た思い。
政宗が思いがけない言葉を聞いたように、眉を上げる。
「政宗ぇ、まさむね…」
(もっ…とぉ…し、て…)
思い、唇だけが動いて、声にならなくて、涙が溢れる。