第59章 女神再臨
瑠璃は信長の隣りを歩いていた。
「瑠璃、政宗は貴様を女神だと言う。
俺はその類は信じんが、アレが女神だと信じるなら、貴様は、アイツを護ってやる義務がある。
頼んだぞ」
「信長様…」
瑠璃が意外そうな表情で信長を見た。
「貴様が居ない間、アイツは手が付けられぬほど荒れた」
「生きる屍の様だったぞ。
暗鬱とした気で、笑いもせず、
笑ったと思えば、戦で刀を薙いでいる時だけだ。
独眼竜と言うより片目の死神だった」
光秀も信長の横から付け加える。
無関心のように見えて、光秀なりに心配していたのだろう。