第49章 創痕緩癒(R18)
瑠璃は政宗の視線を受け止めても、
尚、恐れも引きもせず、口を開いた。
「己の怨讐に狂い、罪も無い女を暴行し、殺した。
そして、生きては廃人のようにして、国内外へ売っていた。
不満と怨憎の吐け口に、女を暴行し殺すこと、大麻で人を狂わすこと、人身売買で利益を得る事、どれも許されないことよ。
人の人生、命を奪った……。
そんな人間、罰を受けて当然だわ。
生きてる意味なんてないと私は思います」
怒りを含んだ冷たくも熱い瞳。
(『直を以て怨に報ゆ』か…)
瑠璃には一息前の妖猾な笑みは無く、
厳色として、正路直言に月を見ている。