第46章 狂地からの救出
(くっっそっ💢)
明るい所で見る瑠璃の状態は
憎悪と痛哀を誘われる程酷い。
もう一度、小泉の処に行って、刀を突き立ててやりたい気分だった。
「政宗さん、今は我慢して下さい」
ジリジリとした殺気を感じ取ったのか、
家康に諫められた。
「チッ、解ってるさ」
治まるわけない怒りに、握り締めた拳を、
力一杯、壁に叩きつけた。
「俺も…不本意ではありますが、ここで治療をしましょう」
庭に集められていた女中達に指示し、
明るい南側の部屋を整えさせ、湯を沸かさせ、意識を失っているのか、眠っているのか…
まるで、死んでいるかのようにも見える瑠璃を、清めさせた。
その間に家康は、治療に必要は最低限の薬を紙に記し、急ぎ調達してくるよう命令をした。