第45章 煙に隠れた人探し
「お前達もその煙草 やるのか?」
「私達はそんなお金の余裕はないわ」
(高価な物か)
高く売って利益を得ていることは容易に想像出来た。
「お兄さん、興味があるの?」
「連れてってあげるわよ」
「あっ、ズルイっ、私がっ」
「私も、行くわ!」
光秀は両腕を女に絡め取られ、
更に3.4人の女に囲まれ、歩かされるように歩いて行った。
(阿保煙草 とやらは、アイツに任せるか…)
政宗は肩を竦め、光秀の見えない後ろ姿を見送った。
光秀は高級廓に連れて行かれたと考えられる。
どうやら、阿保煙草は高価で高級遊女のいる大店でしか楽しむ事が出来ず、この辺りの二階茶屋の女達には回って来ないのだと推測できた。