第10章 【番外編】イケオジ鉄朗と年下彼女
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肌がぶつかり合う音は、いつしか水気を含んだよりやらしい音に変わっていた。
腰を振る度に鏡に映る彼女の胸が揺れ、蕩けきった瞳は朦朧と俺の顔に視線を向ける。自身にみっちりと纏わりつく膣内は切なげに締め付け、離してくれる気配はない。
「ッ!…あ゛ッ…くそ…止まんねー!」
「黒尾さんっ♡も、ダメっ♡」
「イキそー?」
「ん♡」
「俺、もっ…!!」
俺は自身を一度抜き、茉莉を乱暴にベッドに押し倒た。再び手早く彼女の秘部に沈め覆いかぶさり、汗ばんだ髪をかきあげる。
上がった息を整え丁寧にキスをすると、彼女は自分から小さな舌を絡ませて来て、不覚にも胸の奥がキュンと掴まれたみたいに切なくなった。
好きな女が自分を求めている。自分に向けられる彼女の熱が、たまらなく嬉しかった。
「一緒にイキたい…黒尾さん…」
「勿論ッ…!…なぁ、茉莉…。」
「ん?」
「愛してる。…すげー好き。」
「私も、鉄朗さんが…好き。」
爪痕が残るくらいキツく抱き合いながら、俺たちは同時に果てた。
その後の記憶はあまりない。
飽きる事なく何度も抱き合って、ふとデジタル時計の赤く光る文字を見たら0:03と表示されていたような…そんな映像的な記憶がぼんやり。
あ、それと
彼女が初めて俺の名前を呼んだ事。
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週明けの月曜。
週末の余韻を引きずった朝のオフィスにおける、とある会話に俺は耳をそばだてた。
「一課の黒尾さんがさ…」
「おい、またか。アンタも飽きないねー。だからあの人はホモなんだって。」
「違うの…黒尾さん、金曜日誕生日だったらしいんだけどね。土曜日の朝、例のマンションからかなり若い女の子連れて出て来たところを見た人が居てね…」
「え?まさか彼女!?まさか援助交…
「やめてーー!!!それ以上は!!!」
「男もダメで、とうとう犯罪に手を…」
fin.