【JOJO・アヴドゥル夢※R18】二人きりの小島にて
第3章 熱情
あれから2時間くらいが経った。2人ともほろ酔い程度で飲むのを止めていた。ここに新手のスタンド使いが来ないという保証は無いから、念のためにと思ってのことだったが…。
この後起きることを思えば、むしろ、お互い飲みすぎて酔いつぶれて寝てしまった方が良かったのだろうかと全てが終わる頃にアヴドゥルは思うのだが……今の彼らには分からない。
ほろ酔いで、気持ち良さげに熱の篭ったトロンとした瞳で姫がソファで隣に座るアヴドゥルを見上げていた。
「目が据わってるようだが……」
「まぁ……久々に飲みましたもんねぇ……」
「そう言う私も少し気分が高揚している感じはする。久々のアルコールは少しでも効くな…」
姫が「へぇ〜」と言いながら、アヴドゥルの腕に絡みつくように抱きついた。……普段のアヴドゥルなら驚いて「やめなさい」と言うのだろうが、ほろ酔い状態のためか、何も言わずに片方の空いてる手で姫の頭を優しく撫でた。
「アヴドゥルさん、好きです」
ニコッと微笑んで姫が言う。
「ああ。私も好きだ」
「…………」
姫は不満げな顔をした。
「私はLOVEの方ですけど、アヴドゥルさんのはLIKEの方に聞こえます!」
アヴドゥルは少し驚いた表情をする。……4ヶ月間。短いようで長い期間ずっと一緒にいたが、面と向かって姫から想いを打ち明けられたことは無かった。アヴドゥル自身、彼女にどう思われているか察してはいたが、思い上がりかもしれない……とか、勘違いかもしれないなど何とか誤魔化していた。
もんもんとアヴドゥルが考えていると、急に彼の視界がぐるりと回転する。
見えるのは昼間と同じような光景。
顔を赤く染めた姫が、アヴドゥルをソファに押し倒していた。
「アヴドゥルさん……」
姫の柔らかい唇がそっとアヴドゥルの唇に重ねられる。
小さいちゅっとリップ音が、彼の脳内にビリビリと響き、理性の糸がプツンと切れた……。姫の体がグルンと回り、今度はアヴドゥルが押し倒す体勢になった。
驚いたのもつかの間、有無を言わさず、彼の唇が貪るように姫の唇を襲う。