【JOJO・アヴドゥル夢※R18】二人きりの小島にて
第1章 日常
不敵な笑みを浮かべるアヴドゥルの目を見て、それまで威勢の良かった姫が急にしおらしくなった。無言になったり「えー」とか「あー」とか意味の無い言葉が彼女の口から何度も聞こえた。目が宙を泳いでいる。
「なんだ? 子供じゃあないんだろう?」
アヴドゥル自身、自分らしくないと思いながらも彼女の反応が面白くなってきていた。
「姫……」
「ぅ……えっと……あの…………っ」
突然、顔を茹でダコのようにした姫は声を上げた。
「あ!!! そういえば!!! お皿洗いしてないんだった! !! すみません!!! 失礼しますー!!!!」
真っ赤になった顔を隠しながら姫は家屋に逃げて言ってしまった。アヴドゥルは顎の髭を撫でながら、今朝、皿洗いを終わらせていた彼女の姿を思い出していた。
「……少しいじめすぎたかなぁ…………」
からかわれたのでやり返しを、と思ったが、姫の反応を見るにその通りだ。
ヤレヤレと肩を竦め、餌を今か今かと待つニワトリに餌やりを始めたアヴドゥルだった。