第12章 ちゅーは可愛くオネダリしろ。
『……』
強さを間違える……。
朝の沖田隊長の言葉が頭から離れなれない。
んむーーーーーーーー。
どう考えても間違えることなんてないでしょ。
そう考えてしまう。
山崎「どうしたんですか?歩美さん?」
『山崎さん…』
屯所で昼ご飯をすませていると、横にアンパンを持った山崎さんが。
『…山崎さん…』
山崎「えっ、えっ、な、なんですか?」
私がじっと見つめると山崎さんは赤くなる。
なんで赤くなってるんだろ。
『……私…ばかですか?』
山崎「………え?」
やば、馬鹿なこと聞いちゃった。
さすがにやばい、私が言い直そうとする。
山崎「バカじゃないと思いますよ、俺、歩美さんのこと、尊敬してますっ!!!」
『…ほんと!?!?』
私が山崎さんの手を握る。
山崎さんがぼっと顔を赤くする。
もしかして…山崎さんボディタッチ苦手…?
『山崎…さん?ごめんなさい、握っちゃって…』
山崎「あっ、いやいやいや全然大丈夫!!」
山崎さんは私の手を握り返す。
何もない沈黙。
恥ずかしそうに山崎さんが口を開いた。
山崎「むしろ………しい」
『…え?』
よく聞こえない。
山崎「むしろ!!!うれ…ぐふっ!?」
山崎さんが後ろに倒れる。
山崎さんの頭にはナイフが。
『山崎さんんんんんんんんん?』
「ったく」
聞き覚えのある声のする方へと向くと…
『沖田隊長っ…と銀さん……』
面倒くさそうに頭をポリポリかいている銀さん。
『まだいたんですか。』
銀「まぁな。」
『告白出来ましたか?』
銀「は?」
『優香里さんに。』
銀「なっ…………バカヤロ!!!!!」
銀さんは動揺する。
……ここまで恋が下手とは。
分かりやすすぎる。
銀「俺は別にっ………」
優香里「銀時さん、お茶必要ですか」
突然の優香里さん。
そしてもっと慌てる銀さん。
死体の山崎さんを投げ捨てる沖田隊長。
…なんでカオスなんだ。