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【NARUTO】柔らかな月を見上げて

第23章 戦闘と平和の狭間


「だいたいワシは、花奏が事実を知らぬと言うのが納得いかんのぉ。イタチは花奏には真実を伝えろ、と話しておったではないか」

「自来也!」キッと猿飛さまが睨み返す。それでも師匠は話すのをやめない。

「ワシはたまたま、2人の話す様子を見ただけじゃけんのぉ」

私を一瞥した自来也さまは、
席を立ち肩を叩いた。

「花奏、お前が聞きたいことを教えてやろう。紅やガイ、アスマは明日の夜更けに帰ってくる。それまでに行く準備は万全にしておけ」

「は、はい!」

「本当はワシが行きたいが、行けんからのぉ。雪ノ里の残党狩りをせにゃならんからのぉ…。お前にはこっちの方がちと厳しい任務だ。ワシに任せろ」

ひらひら大量の紙を私に見せて歩く。

「ありがとうございます、自来也さま」

背中をむいて手を上げ、なにも語らず自来也さまは
静かに部屋を出ていった。

雪ノ里の残党。

考えてみれば…木ノ葉隠れ里に潜んだ雪ノ里の忍はまだすべてを討伐できていない。私1人では無理。私の実力を自来也さまはご存知なのだ。

「3代目」

私は猿飛さまの前に跪き
頭を下げた。


「私に出動許可をお願いします。みんなが帰ってくる明後日早朝には出発します。任務中は、サスケ君を頼みます。しかし、彼は7歳ですが、天才ですね。一切私の手は必要ありません」


私は跪いたまま、苦々しく笑った。

サスケ君は文美両道。完璧。秀才。レシピも一発で覚える。私の助けなど必要ないだろう。ほとんど手伝っていないのだから。

根もずっと警戒しているが、
いっさい現れていない。


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