第15章 突然
「あ!あーー、コラ、もうー、せっかく綺麗にセット出来たのにー」
と髪を直して文句言ってるのに、カカシは笑ってる。
「変な頭」
髪に触れるカカシ。
「でも可愛い」
「……な、なにを意味不明な……」
そう言って顔を隠すように横を向いて髪を整えた。カカシは笑ってる。
「面白いね、お前の反応」
顔を覗くカカシと目が合った。目が定まらない私を見て笑ってる。あー、やだやだ。
「かわいい。花奏、可愛いよ?」
「〜〜〜! ふ、ふざけなくていいってば」
私は恥ずかしくて先を歩いた。カカシが、後ろから抱きついてくる。
「なーに照れてんの?」
「っ!! も、もう恥ずかしいから離れてよ、みんな見てるじゃん」
「焦った顔もかわいいよね、お前って。 そういう顔もイイね。好きだよ」
カカシは目を細めて笑う。カカシの仕草や表情に私はドキドキしてしまう。
それから、やっぱり、私は、カカシの笑う顔が好きみたい。自分の顔が緩んでる。
「も、もう離れて、歩きにくい…」
でも、本気で嫌がってない。後ろから抱きしめてくるカカシから無理に離れようとしていない。
変だな。
なんだか私達
じゃれあってるみたいだ。