• テキストサイズ

【NARUTO】柔らかな月を見上げて

第12章 闇 終焉の地




「俺の母さんは……、
父さんに、いくら理由を聞かれても、本当のことを言わなかった。

言わなかったんじゃない。
言えなかったんだ。

口をわれば、自分の両親が殺されるからな……。どこで誰が聞いてるか分からねぇ。口を閉ざした。



父さんは、
俺が起きてようが、寝てようが、
構いもせずに理由を聞いてたよ。



『なんでやった? どうしてやった?何人もの木ノ葉の忍が死んだんだぞ!? なんで黙ってんだ』



母さんは、

父さんから罵倒されても、
殴られても、


最後の最後まで、


口を割らなかった。




今から心中するって
分かっても、
母さんは言わなかったよ。



『ぜんぶ、自分ひとりで 自分の意思で動いた。 金が欲しかったから。 それだけよ』


と言い切ったんだ。

父さんは、本当のことを言って欲しかったんだと思う。 里を出なかった理由を、俺なりに考えれば、せめて……理由を知ってから出て行こうと思っていたのかもな……。


母さんはなにを聞かれても
言わなかった。


すべては、
自分の父や母を救う為だ。

その一点のみ。


もしかしたら、母さんは……

自分が死ねば、情報源がなくなり、両親は解放されると、期待していたのかもな……。

全部、終わると……だがなあ、カカシ」


ヤナギは、一気に声を荒げる。



/ 561ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp