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【NARUTO】柔らかな月を見上げて

第12章 闇 終焉の地



自分の悲鳴だと気づいたのは、ヤナギの声を聞いたときだった。私は高音で泣き叫んでいた。


「はぁ……はぁ……、なにしてんだ、てめえ……は……」

ヤナギは、ギリギリと奥歯を噛み締め、カカシを睨む。


ごろんとカカシの首は落ちていない。血も噴水のように吹き出てもいない。無傷だ。



ヤナギが瞬時に凍らせた腕で
カカシの千鳥を止めていた。

「……な、な、なに……?」

目から私は、ぼろぼろと
涙が溢れていた。

「なにやってんの……カカシ……!バ、バ、バカじゃないの?」


もうワケがわからない。
恐くて身体が震えた。


「なに考えてんの……信じられない。自分の首に千鳥を当てようとするなんて!」

そう怒って言ってるのに、
カカシは私に目を向けない。

「なにしてんの、ヤナギ。 おかしいだろ? 俺が憎いんだろ? 死なせろよ?」

千鳥を解いたカカシ。ヤナギは、ため息をついて、口を歪ませる。

「そう簡単に死なせてやるかよ。 跪いて腕を後ろにしろ」

言われた通りにカカシがすると、ヤナギは腕を縄で縛りつける。

ついでに足も縄で堅く縛る。
足に括りつけた先には岩があった。


「俺とな、同じ体験してもらおうと思って用意したぜ? 嬉しいだろ?」




「ヤナギは……それで満足か?」


カカシはなにも抵抗しない。


「ああ、大いに……満足だよ」

ヤナギは静かに言った。



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