第2章 告白の瞬間*
初めて会ったのは電車の中で
名前も分からない君を見た瞬間
胸がどくっ、と跳ね上がった。
もう自分でもこれが一目惚れなんだって
すぐ気付いた。
それからもっと深くまで君にこの感情が
入っていくようになるには
時間が掛からなかった。
「おい...おい、なな。」
『は、はいっ!?』
「何考えてたんだ。さっきからニヤニヤして。」
『ニヤニヤ?』
私が考え事をしていたら
心操くんが急に視界から入ってきた。
別にニヤニヤなんてしてない。
ただ、爆豪勝己くんの事を考えていただけだ。
「なんかあったのか?」
『いや、なんでもないよ...』
「話してみろ。」