第3章 『スキ』の気持ち*美風藍[うたプリ]
「な、ななな!何を、何を言ってるんですか!?!?」
突然の言葉に驚きを隠せない。
「君は相変わらず面白いね。スキって言っただけなのに。」
私とは裏腹にいたって冷静な藍くん。
「いやいやいや!す、好きって…!そ、そもそも私は食べ物とは違いますからねっ!」
頭が混乱してる…!さっきから心臓はバクバクと言っており、落ち着かない。
「ふーん。じゃあ他にどんなスキがあるの?」
「え…?例えば、見て可愛いなぁって思ったり、自分の近くにいてほしいなぁと思ったり…」
「那月みたいにギューて抱きしめたいと思ったり?」
「そうですね。」
「じゃあやっぱりボクは奏がスキなんだ。」
「はぁっ!?」
なぜそうなる!?
「だってボクは奏のことを可愛いと思うし、そばいてほしい。抱き締めたいとも思う。…これって君がスキだからでしょ?」
違うの?っていうように首を傾げる藍くん。
「~っ!//す、好きっていう気持ちはまだ教えられませんっ!」
「はぁ?なんで?」
「なんでもっ!」
教えられる訳ないじゃん。
…私自身もわからないんだから。
この気持ちは好きってことなのかな?
『スキ』の気持ちは謎だらけ。