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短編集  Dear my precious…

第25章 初めてはいつも貴方で*赤葦京治[ハイキュー]



「同窓会やりたいね。」

ずっと仲良くしている幼なじみにそう漏らすと、あれよあれよと日にち、場所、と決まっており、いつの間にか同窓会の日になっていた。

幼なじみの行動力に苦笑する。
私なら色々考えちゃってこうはいかないだろう。


お店に入ると、どこか懐かしく、そして時の流れを感じさせるように大人っぽくなった同級生たちがいた。

ぐるりと辺りを見渡して、彼を見つけドキリとする。

見間違えるはずがない。

彼の名は赤葦京治。
小3、4、6とクラスメートであり、…私の初恋の相手でもあったりする。

同窓会などといきなり言い出したのも、彼に会いたかったという理由もあった。

まだ初恋を引きずっているなど可笑しい話かもしれないが、中学から女子校である私には他の男子と接する機会など皆無である。

少しぐらい夢を見たっていいじゃない。



…実際は、その期待を裏切るどころか想像以上だったが。


(かっこいい…)

小学生のことから他とは違って大人っぽかった彼だが、今はもう…『ぽい』っていう言葉は必要ないと思うよ。


ぽわんとした眼差しを彼に向ける。

鼓動はいつもより速い。
体も熱い気がする。

初恋はまだまだ続いているらしい。



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