第17章 いつもそばに。*桜井良[黒バス]
「ふふっ。」
「え?なんか変だった?!」
「あ、え、スミマセン!奏ちゃんが笑ってくれたのが嬉しくて……!」
良も楽しそうに笑ってくれて、その笑顔が私の心を溶かしてくれる。
「ありがとね、良。」
こんな風に優しくしてくれる良の気遣いに感謝した。
「まだ感謝されるようなことはしてないよ。……何があったのか聞かせてくれる?」
「うん……」
もう一度、ココアを啜る。
優しい味に後押しされた。
「良も知ってるかもしれないけれど……最初から話すね。」
コクリと頷いた良を見て、私は中学生の時からあったことを話し出した。